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公開日:2026年8月23日 | 監修:石川 翔(柔道整復師・はり師・きゅう師/パーソナルトレーナー)
和歌山市和歌浦のパーソナルジム「Titanium Fitness Gym(タイタニウムフィットネスジム)」代表の石川翔です。
「ハイボールは糖質ゼロだから、ダイエット中でも太らない」
一度は聞いたことがある話だと思います。実際、糖質がゼロなのは本当です。
ですが、当ジムで同時にスタートされた2人の会員様を見ていて、はっきりした差が出ました。
この記事では、現場で起きたことと、その裏側で体に何が起きているのかを、研究をもとに整理します。
【 この記事の結論 】
目次
同じ時期にトレーニングを始められた、2人の会員様がいらっしゃいました。
お二人とも真面目な方で、トレーニングの内容も、お食事の管理も、同じように取り組まれていました。
違ったのは1点だけ。毎晩ハイボールを飲むか、まったく飲まないか。
図1|トレーニングも食事も同じ。違いは「毎晩の一杯」だけでした。※当ジムでの経過の一例です。変化には個人差があります。
結果は、はっきりしていました。お酒を飲む方は体重の落ちが停滞しがちで、飲まない方は順調にシェイプアップされていった。
「糖質ゼロならダイエットの邪魔にならない」はずなのに、なぜこうなるのか。
体の中で何が起きているのかを、順番に見ていきます。
糖質がゼロであることと、太らないことは、別の話です。
ハイボールに使われるウイスキーは蒸留酒です。
蒸留とは、発酵させた液体を加熱して、蒸発した成分を集める工程のこと。このとき糖分は蒸発しないので、残った液体には糖質がほとんど含まれません。
つまり「糖質ゼロ」という表示は、まったく正しい情報です。ビールや日本酒と比べれば、その点で有利なのも事実です。
ですが、ダイエットの敵は糖質だけではありません。
かみ砕くと:糖質ゼロは「マイナス要素が1つ少ない」という意味であって、「ゼロになる」という意味ではありません。
見落とされがちですが、アルコールは立派なエネルギー源です。
図2|1杯なら小さな数字でも、習慣になると積み上がります。
アルコールは、1gあたり約7.1kcalのエネルギーを持っています。
これは糖質やたんぱく質(1gあたり約4kcal)より高く、脂質(約9kcal)に近い数字です。
ウイスキー30ml(アルコール度数40度)で作った場合、含まれる純アルコールはおよそ9.6g。カロリーにすると約70kcalです。
1杯なら、たいした数字ではありません。ですが、
何もしなければ、毎月これだけ余分に足されているということになります。
アルコールは「エンプティカロリー」と呼ばれます。ここが混乱のもとです。
これは「カロリーがない」という意味ではありません。「ビタミンやミネラルなどの栄養素をほとんど含まない、カロリーだけの存在」という意味です。
中身が空っぽなだけで、カロリーはしっかりあります。
ここが、この記事でいちばんお伝えしたい部分です。
体にとって、アルコールは毒物です。
そのため肝臓は、他の作業をすべて後回しにして、アルコールの分解を最優先で始めます。
図3|脂肪はいちばん後回しにされます。しかも燃えなかった脂肪の行き先には、はっきりした傾向があります。
◎ ここは、はっきりしています
8名の男性を対象に、24時間の代謝を測定した研究があります(Suter ら, 1992年・The New England Journal of Medicine)。
アルコールを摂取した日は、24時間の脂質の燃焼が約36%減少しました。しかもこれは、カロリーを増やさず「他の食事と入れ替えた」場合でも約31%減っています。
つまりカロリーが同じでも、アルコールに置き換わるだけで脂肪は燃えにくくなるということです。
別の研究では、静脈からアルコールを投与した直後の脂肪燃焼が79%低下したとも報告されています(Shelmet ら, 1988年)。
ここが重要です。
研究者は、酸化されなかった脂肪は、腹部に優先的に蓄積されると報告しています。
「ビール腹」という言葉がありますが、ビールに限った話ではありません。アルコールそのものが持つ性質です。
かみ砕くと:肝臓が「今はアルコールの処理で手一杯だ」と脂肪の燃焼を止め、その間に入ってきた脂肪がお腹に置かれていく、というイメージです。
そして、この状態はアルコールを分解し終わるまで続きます。就寝前に飲めば、寝ている間ずっと脂肪が燃えにくい状態になります。
プロテインを飲んでも、打ち消せません。
ダイエット中に筋肉を減らしたくないのは、当然のことです。
ところが、トレーニング後の飲酒については、はっきりした研究があります。
図4|プロテインは影響をやわらげますが、消し去ることはできませんでした。
◎ 筋肉を直接調べた研究があります
トレーニングをした8名の男性から、実際に筋肉を採取して調べた研究です(Parr ら, 2014年・PLoS ONE)。
トレーニング後に、次の3パターンを比較しました。
① プロテインのみ/② アルコール+プロテイン/③ アルコール+糖質
結果、①と比べて②は24%低下、③は37%低下していました。筋肉づくりのスイッチであるmTORの働きも下がっていました。
プロテインを一緒に飲んでも、24%は落ちたままだった。これが重要な点です。
「飲んだあとにプロテインを飲めば大丈夫」とはいかない、ということになります。
お酒を飲むと寝つきはよくなります。ですが、眠りの中身は変わります。
アルコールには寝つきを早める作用があります。そのため「寝酒」として使われることがあります。
ですが、眠り始めの深い睡眠が減り、後半になるほど眠りが浅くなることが知られています。
なぜ、これがダイエットに関係するのか
体の修復は、寝ている間に進みます。とくに成長ホルモンの分泌は、眠り始めの深い睡眠に集中しています。
ここが浅くなると、トレーニングで壊した筋肉の修復も、脂肪の分解も進みにくくなります。
トレーニングの効果が出るのは、眠っている間です。そこを削ってしまうと、日中の努力が目減りします。
翌朝の疲れが取れていない感じ、途中で目が覚める、という経験があれば、それが起きています。
ここは研究より、現場での実感のほうが強い部分です。
お酒を飲むと、食欲が増します。そして、判断が甘くなります。
ここまでお伝えした①〜④は体の中の話ですが、実際にいちばん響くのは、この⑤かもしれません。
アルコール自体のカロリーより、一緒に食べたもののカロリーのほうがずっと大きいからです。
併設|和歌の浦 翔鍼灸接骨院
痛みがあって運動を控えている方へ
ダイエットを始めたいけれど、腰や膝の痛みが気になって動けない。そういう方は、まず痛みを落ち着かせるところからです。併設の接骨院で対応しています。
この記事で紹介した研究にも、注意して読むべき点があります。
根拠の強さを、正確にお伝えします。
◎ はっきりしていること
アルコールに1gあたり約7.1kcalある|これは化学的な事実です
飲酒中は脂肪の燃焼が落ちる|複数の研究で一貫して確認されています
△ 注意して読むべきこと
筋肉の研究(Parr ら)で使われたアルコール量は、12杯相当です。ハイボール1〜2杯とは量がまったく違います。
少量でも同じだけ落ちる、とは言えません。ただし、量に応じて影響が出る可能性は考えられます。
また、参加者は8名と少数です。方向性は示していますが、断定できるほどの規模ではありません。
つまり、「一杯でも飲んだら筋肉がつかない」という話ではありません。
ですが、毎晩の習慣として積み重なれば、体は正直に反応します。冒頭の2人の会員様の差は、まさにそれだったと考えています。
お酒をやめろ、とは申し上げません。減らし方をご提案します。
お酒は、生活の楽しみでもあります。それを全部取り上げて、続かなくなるほうが問題です。
図5|ゼロにできなくても、減らせば結果は変わります。
これが、いちばん効果の大きい一手です。
筋肉をつくる働きが高まっているのは、トレーニング後の数時間から翌日にかけて。そこにアルコールを入れないだけで、同じトレーニングの効果が変わります。
週3回トレーニングするなら、その3日だけ飲まない。それでも週の半分以上は飲めます。
「今日は疲れたから」で決めていると、結局ほぼ毎日になります。
金曜と土曜だけのように、先に決めてしまうほうが守れます。
空腹で飲むと、アルコールの吸収が速くなり、量も増えます。
食べながら、水を挟みながら飲むだけで、総量は減ります。
ここがいちばん大きいかもしれません。判断が鈍るのは、お酒の作用そのものです。
意志が弱いわけではありません。だからこそ、飲む前に「今日は締めを食べない」と決めておくのが有効です。
「自己流でやってきたけれど、止まってしまった」という方へ
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Q. ビールより、ハイボールのほうがマシですか?
A. その点では有利です。ビールは糖質を含むぶん、同じ量ならカロリーが高くなります。ただし「ハイボールなら太らない」ではなく「ビールよりは少しマシ」という程度とお考えください。飲む量が増えれば逆転します。
Q. 糖質ゼロのビールならどうですか?
A. 糖質の分は減りますが、アルコール自体のカロリーと、脂肪燃焼が止まる作用は変わりません。「糖質ゼロ」の表示があっても、アルコールが入っている限り同じです。
Q. トレーニングの前に飲むのはどうですか?
A. おすすめしません。バランスや判断力が落ち、けがのリスクが上がります。脱水にもつながります。
Q. 飲んだ翌日にトレーニングしても効果はありますか?
A. あります。ただし、アルコールが残っている状態では力が出にくく、脱水気味にもなっています。水分をしっかり摂り、無理のない強度で行ってください。
Q. 週に1回だけなら問題ないですか?
A. 週1回であれば、影響は限定的だと考えられます。問題になるのは毎晩の習慣です。頻度を減らすことが、いちばん現実的な対策です。
Q. お酒を飲みながら痩せた人もいますよね?
A. いらっしゃいます。総摂取カロリーが消費を下回っていれば、体重は落ちます。ただし、その分どこかを削る必要があり、難易度が上がります。同じ努力なら、飲まないほうが早く結果が出ます。
Q. ノンアルコール飲料はどうですか?
A. アルコールが入っていなければ、ここで挙げた作用は起きません。糖質が含まれる商品もあるので、成分表示をご確認ください。
お酒を完全にやめる必要はないと思っています。ですが、
知らずに飲んでいるのと、知ったうえで飲むのとでは、結果が変わります。
トレーニングした日だけ飲まない。まずはそこからで十分です。
自己流のダイエットで止まってしまった方は、一度ご相談ください。看板犬のルージュと一緒にお待ちしています。
この記事を書いた人|石川 翔(いしかわ しょう)
Titanium Fitness Gym 代表/和歌の浦 翔鍼灸接骨院 院長。柔道整復師・はり師・きゅう師(いずれも国家資格)。3年制の医療系養成校を2つ修了し、柔道整復師は学年首席で卒業。女子プロゴルファー濱田茉優選手の全国ツアー帯同トレーナー、SB-1リーグ ワンリーズ和歌山のチームトレーナーを務めています。
医療国家資格保有トレーナーが常駐する、スポーツ科学に基づいたパーソナルジムです。
和歌山市(和歌浦・新和歌浦・雑賀崎・紀三井寺・宮前・秋葉町・和歌山市駅周辺など)を中心に、海南市・岩出市・紀の川市・有田市方面からもご来店いただいています。
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店名
Titanium Fitness Gym(タイタニウムフィットネスジム)
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〒641-0022 和歌山県和歌山市和歌浦南3丁目9−1 FSビル 1F
電話
080-1450-6588
施設利用
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※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、診断や治療を目的とするものではありません。効果や感じ方には個人差があります。飲酒は20歳になってから。飲酒量や健康状態についてご不安がある場合は、医師にご相談ください。