成長ホルモンと筋トレの誤解|「22時〜2時のゴールデンタイム」も否定されています|和歌山市のパーソナルジム

公開日:2026年8月18日 | 監修:石川 翔(柔道整復師・鍼灸師/パーソナルトレーナー)

こんにちは。和歌山市和歌浦のパーソナルジム「Titanium Fitness Gym(タイタニウムフィットネスジム)」代表の石川翔です。

成長ホルモンについて、こんな話を聞いたことはありませんか。

よく聞く話

  • 筋トレをすると成長ホルモンが出て、筋肉が大きくなる
  • 22時から2時は成長ホルモンのゴールデンタイム
  • 成長ホルモンを出す種目を選べば、効率よく筋肥大する

今日お伝えするのは、この3つとも、研究では否定されているという話です。

少し驚かれるかもしれません。ですが、正しく知っておいたほうが、結果的に近道になります。

1. 成長ホルモンは、何をしているホルモンか

「体を修理して、整えるホルモン」と考えると分かりやすいです。

成長ホルモンは、脳の下にある下垂体から出るホルモンです。

名前から「背を伸ばすホルモン」と思われがちですが、大人になってからも一生分泌され続けます。

成長ホルモンが組織の修復、脂肪の分解、骨や皮膚の維持、代謝の調整に関わることを示した図
図1|成長させるだけでなく、修理して整えるほうが主な仕事です。
  • 傷ついた組織を修復する|ケガの回復や、筋肉の修理に関わります
  • 脂肪を分解する|蓄えた脂肪をエネルギーとして使えるようにします
  • 骨や皮膚を保つ|量というより、質の維持に関わります
  • 代謝を整える|血糖やたんぱく質のやりくりに関わります

大切なホルモンであることは間違いありません。問題は、その先の話です。

2. 「筋トレで成長ホルモンを出す」は否定されました

これは、トレーニング業界で長く信じられてきた説です。

「高回数・短インターバルで追い込めば成長ホルモンが大量に出て、筋肥大が起きる」。こういう説明を聞いたことがある方は多いと思います。

ですが、これを正面から調べた研究があります。

◎ 大きな研究で、はっきり否定されています

カナダのマクマスター大学のグループが、18〜30歳の男性56名を12週間トレーニングさせ、運動後の成長ホルモン・遊離テストステロン・IGF-1・コルチゾールを測定しました(West & Phillips, 2012年)。

参加者の筋肉の増え方は、ほとんど増えなかった人から5kg以上増えた人まで大きく分かれました。ところが、運動後のホルモンの値と、筋肉の増え方・筋力の伸びには、まったく関係がありませんでした。

別の研究(Mitchell ら, 2013年・23名・16週間)でも、同じ結論でした。

運動後の成長ホルモンの値と筋肉の増え方に相関がなかったことを示した概念図
図2|ホルモンが多く出た人ほど筋肉が増える、という関係は見られませんでした。

研究を主導したStuart Phillips教授は、こう述べています。

「テストステロンや成長ホルモンの値を操作しようとして、トレーニングプログラム全体を組み立てられる、あるいは組み立てるべきだという考えは誤りです。それを支持する根拠は、まったくありません」

かなり強い言い方です。ですが、それだけはっきりした結果だったということです。

誤解のないように

これは「成長ホルモンが無意味」という意味ではありません。

薬として大量に投与すれば、筋肉は増えます。ただし運動によって一時的に上がるくらいの量では、筋肥大を左右しないということです。運動後のホルモンの上昇は30分ほどで戻ります。その程度では足りないのです。

3. では、筋肉が大きくなる理由は何か

全身を巡るホルモンではなく、その筋肉の中で起きることでした。

血中のホルモンは筋肥大と関係せず、筋肉にかかる張力や筋肉内の反応が関係していたことを示した図
図3|関係していたのは、鍛えたその筋肉の中で起きている出来事でした。

同じ研究では、筋肥大と関係していた要因も調べられています。

関係していたのは、その筋肉の中で起きる反応でした。筋肉にかかった張力、その筋肉の中のたんぱく質合成のスイッチ、受容体の量。いずれも局所の話です。

さらに別の研究では、片腕だけを鍛えると、筋肥大はその腕にだけ起きたことが確認されています。全身のホルモンが原因なら、両腕が同じように太くなるはずです。

つまり、こういうことです

筋肉は「その筋肉に十分な刺激が入ったかどうか」で大きくなります。

ホルモンを出す種目を探すのではなく、狙った筋肉にきちんと負荷をかけること。そして、それを続けること。結局そこに戻ります。

4. 「22時〜2時のゴールデンタイム」も誤解です

成長ホルモンは、時計の時刻ではなく「寝入ってから」で決まります。

こちらも、日本では非常に広く信じられている説です。

ですが、睡眠と成長ホルモンを調べた研究では、分泌のタイミングは時刻ではなく睡眠の構造に連動していることが分かっています。

22時に寝た人と深夜1時に寝た人で、成長ホルモンのピークが寝入りの時刻に連動することを示した図
図4|何時に寝ても、大きな分泌は寝入ってから訪れます。時刻そのものが決めているわけではありません。

成長ホルモンのもっとも大きな分泌は、眠りについた直後、最初の深い睡眠(徐波睡眠)に合わせて起こります。

男性では、睡眠中の成長ホルモンの分泌のうち約70%が、この深い睡眠と重なっていると報告されています。

研究では、分析するときに「時計の時刻」ではなく「寝入りからの経過時間」を基準にしています。人によって寝つくまでの時間が違うためです。

では、22時に寝る意味はないのか

そうとも言い切れません。生活リズムを一定に保つことには、別の意味があります。

ただ、「22時までに寝ないと成長ホルモンが出ない」というのは誤りです。深夜1時に寝る方でも、寝入りばなに深く眠れていれば分泌は起こります。

大事なのは、何時に寝るかより、寝入りばなをどう過ごすかです。

5. 本当に大事なのは「寝入りばなの3時間」

ここに、一晩の分泌のほとんどが集まっています。

研究によると、睡眠中の成長ホルモンの分泌は眠り始めてからの最初の3時間に集中しています。

この時間帯に深く眠れているかどうかが、その日の分泌量を大きく左右します。

逆に言えば、寝入りばなを浅くしてしまう習慣は、そのまま損になります。

  • 寝る直前の強い光|スマホやパソコンの画面は、深い睡眠に入りにくくします
  • 寝る直前の食事|消化に体が使われ、眠りが浅くなります
  • 寝る直前のアルコール|寝つきは良くなりますが、深い睡眠は減ります
  • 眠る時間がバラバラ|寝つくまでの時間が延びやすくなります

特別なことは何もありません。ですが、効果はここに集まっています。

6. 睡眠を削ると、割合まで下がります

時間を削ると、削った分以上に損をします。

睡眠を制限した状態と、十分に眠った状態を比べた研究があります。

睡眠を削ったときに起きること

十分に眠れているとき、1日の成長ホルモン分泌のうち約53%が眠り始めの3時間に起きていました。

ところが睡眠を制限すると、この割合は34%まで下がりました。

つまり、睡眠時間が短くなると、単純に時間が減るだけでなく、分泌のまとまり方まで崩れてしまうということです。

「忙しいから睡眠を削って、その分ジムに行く」という選択は、体づくりの面では割に合いません。

7. 30代から、2〜3分の1に減ります

これは避けられない変化です。だからこそ、残っている分をつぶさないことが大切になります。

成長ホルモンの1日の分泌量が年齢とともに減少することを示したグラフ
図5|30代で大きく落ち、その後もゆるやかに減っていきます。

研究によると、30代から40代にかけて、1日の成長ホルモン分泌量は2〜3分の1に減少します。

20代のときと同じ生活をしていても、回復が遅くなったと感じるのは、この影響もあります。

薬で補うという選択肢は、医師の管理のもとでしか行えません。一般の方にとって現実的なのは、残っている分泌をきちんと生かすことです。

8. では、何をすればいいのか

派手な方法はありません。ですが、確実なものはあります。

寝入りばなの3時間を守る、就寝前の光と食事を避ける、睡眠時間を削らない、運動を続けるという4つの方法を示した図
図6|特別な種目も、特別なサプリメントも要りません。

① 寝入りばなの3時間を守る

この時間に一晩の分泌が集中しています。ここが浅いと、他で取り返すのは難しくなります。

② 眠る前の強い光と食事を避ける

どちらも深い睡眠に入りにくくします。就寝の1〜2時間前から、少しずつ暗くしていくのが理想です。

③ 睡眠時間そのものを削らない

削ると、時間だけでなく分泌の割合まで下がります。

④ 運動は「続けること」に意味がある

ホルモンを狙って種目を選ぶ必要はありません。狙った筋肉にきちんと刺激を入れること。それを続けることです。

そして運動には、深い睡眠を増やす効果も報告されています。これは間接的に、成長ホルモンの分泌にとってもプラスに働きます。

9. 当ジムがトレーニングをすすめる理由

ホルモンを出すためではありません。

ここまで読んで、「では筋トレの意味は」と思われたかもしれません。

意味は、はっきりしています。筋肉に刺激を入れることです。

  • 狙った筋肉に、十分な張力をかける|これが筋肥大の直接の引き金です
  • それを続けられる負荷にする|追い込みすぎて続かないのが、いちばん損です
  • 睡眠の質を上げる|運動は深い睡眠を増やす方向に働きます
  • 痛みを出さない|ケガをして中断するのが、最大の遠回りです

当ジムでは、VBT(Enode)で挙上速度を測りながら負荷を決めています。「今日、狙った刺激が入っているか」を数値で確認するためです。

ホルモンの量は測れませんし、測っても意味がありません。測るべきは、筋肉に入った刺激のほうです。

「正しい刺激が入っているか」を、数値で確認しませんか

無料体験では、体の状態を確認したうえで、今のあなたに合った負荷をご提案します。追い込むことが目的ではありません。

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10. よくあるご質問

Q. では、追い込むトレーニングは意味がないのですか?

A. そうではありません。ただし「追い込むとホルモンが出るから効く」という理屈は成り立ちません。追い込むこと自体が目的にならないようご注意ください。狙った筋肉に十分な刺激が入っているかどうかが本質です。

Q. 成長ホルモンを増やすサプリメントは効きますか?

A. アミノ酸などで一時的に数値が動くという報告はありますが、それが筋肥大や体組成の変化につながるという十分な根拠は確認されていません。まず睡眠と食事を整えることをおすすめします。

Q. 22時に寝られない生活です。不利ですか?

A. 時刻そのものが決め手ではありません。深夜に寝る方でも、寝入りばなに深く眠れていれば分泌は起こります。ただし睡眠時間そのものが短いと不利になります。

Q. 筋トレをすると背が伸びなくなると聞きました。

A. これも誤解です。適切に組まれ、指導のもとで行われるトレーニングが身長の伸びに悪影響を与えるという根拠は確認されていません。

Q. 40代です。もう遅いですか?

A. 遅くありません。成長ホルモンは減りますが、筋肉は何歳からでも変わります。むしろ、減っていくからこそ運動の価値が上がるとお考えください。

Q. 空腹だと成長ホルモンが出ると聞きました。

A. 空腹時に分泌が増えるという報告はあります。ただし、それを狙って極端な空腹状態でトレーニングをするのは、低血糖などのリスクがあるためおすすめしません。

11. 和歌山市でジムをお探しの方へ

Titanium Fitness Gymは、和歌山市和歌浦南にある24時間営業のパーソナルジムです。

  • 医療国家資格(柔道整復師・鍼灸師)を持つトレーナーが担当します
  • VBT(Enode)で挙上速度を計測し、その日に必要な刺激を数値で判断します
  • 併設の和歌の浦 翔鍼灸接骨院と連携。痛みが出たら、その場でケアに切り替えられます
  • 見学・体験トレーニングは無料。運動がはじめての方も歓迎しています
  • 駐車場完備。お車でお越しいただけます

対応エリア

和歌山市(和歌浦・新和歌浦・雑賀崎・紀三井寺・宮前・秋葉町・和歌山市駅周辺など)を中心に、海南市・岩出市・紀の川市・有田市方面からもご来店いただいています。

12. まとめ

  • 成長ホルモンは体を修理して整えるホルモンです
  • 「筋トレでホルモンを出して筋肥大」は、大きな研究で否定されています
  • 筋肉を大きくするのは、その筋肉に入った刺激です
  • 「22時〜2時のゴールデンタイム」も誤解です。時刻ではなく寝入りばなで決まります
  • 一晩の分泌は眠り始めの3時間に集中しています
  • 睡眠を削ると、時間だけでなく分泌の割合まで下がります
  • 30代から2〜3分の1に減る。だからこそ、残った分を生かす

派手な方法を探すより、狙った刺激を入れて、しっかり眠る。遠回りに見えて、これがいちばん確実です。

看板犬のルージュと一緒に、お待ちしています。

13. 参考文献

  1. West DWD, Phillips SM. Associations of exercise-induced hormone profiles and gains in strength and hypertrophy in a large cohort after weight training. Eur J Appl Physiol. 2012;112(7):2693-2702.
  2. Mitchell CJ, Churchward-Venne TA, Bellamy L, et al. Muscular and systemic correlates of resistance training-induced muscle hypertrophy. PLoS One. 2013;8(10):e78636.
  3. Van Cauter E, Plat L. Physiology of growth hormone secretion during sleep. J Pediatr. 1996;128(5 Pt 2):S32-S37.
  4. Spiegel K, Leproult R, Colecchia EF, et al. Adaptation of the 24-h growth hormone profile to a state of sleep debt. Am J Physiol Regul Integr Comp Physiol. 2000;279(3):R874-R883.
  5. Schroeder ET, Villanueva M, West DWD, Phillips SM. Are acute post-resistance exercise increases in testosterone, growth hormone, and IGF-1 necessary to stimulate skeletal muscle anabolism and hypertrophy? Med Sci Sports Exerc. 2013;45(11):2044-2051.

この記事を書いた人|石川 翔(いしかわ しょう)
Titanium Fitness Gym 代表/和歌の浦 翔鍼灸接骨院 院長。柔道整復師・鍼灸師(ともに国家資格)。パーソナルトレーナーとして、プロゴルファーをはじめとする競技者のコンディショニングも担当しています。

まずは無料体験から

医療国家資格保有トレーナーが常駐する、スポーツ科学に基づいたパーソナルジム。
その場でのご入会はおすすめしません。まずは体の状態を確認しにいらしてください。

店名
Titanium Fitness Gym(タイタニウムフィットネスジム)

所在地
〒641-0022 和歌山県和歌山市和歌浦南3-9-1 FSビル1F

電話
080-1450-6588

営業
24時間(パーソナルトレーニングは予約制)

体験
見学・体験トレーニング無料

併設
和歌の浦 翔鍼灸接骨院/駐車場完備

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※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、診断や治療を目的とするものではありません。効果の感じ方には個人差があります。持病のある方、治療中の方は、医師にご相談のうえ運動を行ってください。